ゴルフの会員権のおもしろい話

結論を述べると、良いスイングのイメージを再現しようとするのが自然な反応であり、実際に効果もある。 Aーノルド.Pーマーは「ショットに先立って、生涯最良のショットを思い出せ」と述べている。
この言葉で注意しなければならないことは、最良のショットに関して、その結果を思い出すのではなく、良いショットを生み出したスイングのイメージ、感覚を思い出すことが肝心なのである。 250ヤード飛ばした、その結果を思い出して、今度も飛ばすぞと考えるだけでは、力んだスイングになってしまう。
そうではなく、会心のショットをしたときの、体の感じた運動のフィーリングを思い出すことが大切なのである。 このように良いショットのイメージをもつためには、自分の放ったナイスショットをたくさん記憶しておくべきである。
悪いショットの記憶はいらない。 良いショットの記憶が大切なのである。

1988年のソウルーオリンピックにおける各国選手たちのメンタルトレーニングの報告書を読んでいたら、ゴルフにも役立ちそうな実践例を発見した。 米国女子バレーボールチームの例であった。
コーチは選手たちの試合や練習のビデオを編集し、選手各個人の名場面特集をつくらせた。 選手が良いプレーをした場面だけで1本のビデオテープをつくるのである。
どうしてこんなに良いプレーができたのかを選手と話し合うのである。 良くできたプレーの反省会である。
通常の反省会とは逆である。 悪かったところを反省して、次の進歩につなげる、というのではない。
良いプレーの因果関係を分析し、なぜ自分が良いプレーができたのかを自覚させるのである。 そのことによって、良いプレーができる確率を高めようという狙いがそこにあったのだ。逆転の発想である。
多分、気分の良い、しかも熱心な反省会であったことだろう。 この個人の名場面ビデオは選手個人にも貸し出された。
選手は見ながら、良いプ  レーがどうしたらできるのかを研究することができた。 それと同時に「自分はなんて上手13 なプレーヤーなのでしょう」と自惚れることもできたわけである。
日本のチームでなら「自惚れるのは百年早い」とたしなめられてしまうかもしれない。 まだまだ直さなければならない欠点があるぞと、悪い面の指摘が次から次へと飛んでくる。
日本のコーチの一部には、選手に技術を教えようとしてそう言うのではなく、単に生意気にさせないためにだけ良い面を自覚させないようにしている傾向さえ見受けられる。 米国女子バレーのコーチはこの「自惚れ」を「自信」と考えた。

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